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2008年4月11日金曜日

日の丸旅客機、ついに復活

日の丸旅客機、ついに復活
長年甘んじてきた下請けから脱却へ

2008年4月10日 9時10分

米ボーイング(BA)や欧州エアバスなど主要航空機メーカーへの部品供給で培った経験を生かし、日本が民間航空機メーカーの仲間入りをする――。三菱重工業は実に三十数年ぶりに国産旅客機の製造計画を発表し、業界への参入を目論んでいる。

三菱重工は3月28日、初の国産小型ジェット旅客機「MRJ」(ミツビシ・リージョナル・ジェット)で成長著しい小型旅客機市場への参入を発表し た。これまでこの市場は、カナダのボンバルディア・エアロスペースとブラジルのエンブラエル(ERJ)が独占してきた。MRJは通路が1本で座席数が 70~96席の双発ジェット機。従来のジェット機に代わって、燃費の良い小型ジェット機を航空会社が求めるようになった今、航続距離3200キロ (2000マイル)強の同機は、こうした買い替え需要に応えられると期待される。

中国やロシアが新たなライバルか

三菱重工社長の佃和夫氏(現会長)によると、受注目標は1000機。機体にはハイテク複合材を使い、新型エンジンは米総合電機大手ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)傘下の米プラット・アンド・ホイットニーから供給を受ける。

具体的な時期設定には触れなかったものの、この目標を今後20年以内に達成できれば、市場シェアの20%を占める可能性もある。だがそれは容易なことではない。中国やロシアも間もなく独自のジェット機で参入する方針を打ち出している。

全日本空輸から15機の受注(及び10機の仮受注)を獲得したのは、三菱重工による発表の前日のことだ。納入は2013年の予定。昨年夏にパリ国際 航空宇宙ショーで客室の実物大模型を展示して以来、航空各社からの事前注文を募っていたが、全日空も日本航空も“検討中”としていた。全日空から受注を得 たことで、ようやく事業としての見通しが立った形だ。受注金額は約615億円(6億400万ドル)で、概算で1機当たり41億円(4000万ドル)となる

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